訪問診療と訪問介護との報酬格差を考える

そえだ 勝
元訪問介護員として、思うところがあります。それは医療と介護の報酬格差です。
リハビリ的な介護を訪問介護員が身体介護として行った場合の報酬は、概算で介護員=30分2,500円です。

しかし、同じことを訪問看護師が行うと、30分5,000円程度です。ほぼ同じリハビリ行為をしても、報酬差はあります。
また、医師に至っては、少しでも訪問診療をすれば、少なくとも3万円。この破格の報酬を少しでも介護へと移行できたらと考えております。

例え、リハビリ介護の効果が3者同等であっても、報酬格差は変わりません。つまり、訪問介護員は、医師と同じ行為をし、しかも長時間それを行っても、実に6倍程度もの報酬格差が存在します。
介護現場賃金改善のため、バラまけとは全く思っていませんが、リハビリ介護の様な介護度改善に資する良質介護は正当評価されるべきです。

即ち、介護士ができる医療行為は介護士へ、看護師ができる医療行為は看護師へ、そして医師は彼らに遠隔で指示を与える立場に徹し、より専門性が必要な業務に専念するほうが多くの命が助かるし、医師不足対策にも繋がると考えます。医師は少ない人数でも遠隔ならば対応可能だし、より専門特化へとシフトします。

看護師・介護士も医療行為の幅が広がるので、必然的に専門性が高くなります。
よって、訪問介護員は単なる共産党的な「賃金上げ主張」でなく、根拠ある「賃上げ主張」とはなにかを考えていきたいと思います。
医師法17条という医療行為の規制がありますが、その規制緩和についても考えていきたい思います。
 
 
 
 
 
 
団体紹介
政治と介護を紡ぐ会
政治と介護を紡ぐ会
超党派でつくる介護の未来を変える政策集団
2021年10月30日に5人に現役介護職議員が集まり「介護職よ、地方議員を目指せ!」を発刊。
執筆の様子などが新聞で取り上げられ、全国から同じ経験を持つ議員が集まり現場の声を届ける組織づくりを目指すことになる。
翌2022年4月22日に東京で設立イベントを開催し「政治と介護を紡ぐ会」が発足する。
現在全国の現場の声を聞きつつ、政治家志望者の発掘支援を行う。
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