訪問介護では、外国人ヘルパーは活躍できない→これは変えるべき!②

そえだ 勝

①で現状を述べましたが、私は結論から申し上げますと、「介護福祉士資格がなくとも、外国人ヘルパーが訪問介護サービスに入れるべき」と考えます

現状は、介護福祉資格がない外国人ヘルパーは、「施設介護」サービスの提供はできます。これは施設であれば、「他のヘルパーからのフォローアップが可能だから」という根拠です。

しかし、実際はセントケアはじめ、多くの訪問介護現場の方々からの意見では、「外国人ヘルパーは優秀で、十分、訪問介護のサービス提供もできる」という見解でした。

 例えば現行法のままならば、

 介護福祉士資格を持つ私は、介護現場から離れていても訪問介護の現場に入ることができますが、介護福祉士資格がない外国人ヘルパーは、実力があっても入ることはできません。

 これは、タクシー業界でいえば、2種免許のあるペーパードライバーはすぐに運行可能だが、運転に慣れている1種免許のライドシェア運転手はタクシー運行ができないことと似ています(この規制が必要か否かは、ここでは関係ないため割愛させて頂きます)。

 私はこうした規制は緩和していくべきと考えます。

 日本人ならば、「初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」を受講していれば、訪問介護に入ることができます。

 むろん、訪問介護現場は利用者さんとヘルパーが1:1なので、研修はしっかりと行い、質の担保は不可欠ですが。私も訪問介護現場にいたから分かりますが、実際は現場でのフォローアップ体制は十分できている事業所がほとんどです。

 今後は介護施設を無尽蔵に増やすことは財政上厳しいため、やはり、訪問介護は極めて重要な位置づけになります。

 よって、質は守りつつ、外国人ヘルパーの力も訪問介護現場が借りられるようにし、人手不足を補っていくべきです。現場の人手不足で苦しんだ経験があるものだからこそ、そうした規制緩和も頑張っていきたいと思います。

団体紹介
政治と介護を紡ぐ会
政治と介護を紡ぐ会
超党派でつくる介護の未来を変える政策集団
2021年10月30日に5人に現役介護職議員が集まり「介護職よ、地方議員を目指せ!」を発刊。
執筆の様子などが新聞で取り上げられ、全国から同じ経験を持つ議員が集まり現場の声を届ける組織づくりを目指すことになる。
翌2022年4月22日に東京で設立イベントを開催し「政治と介護を紡ぐ会」が発足する。
現在全国の現場の声を聞きつつ、政治家志望者の発掘支援を行う。
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