高齢者と接してきたからこその視点
コロナ禍になって国民も各分野の事業所も苦しい思いをしている期間が長くなりました。
その中でさらに物価が上がったり水道光熱費も高騰したりと踏んだり蹴ったりという中で国の方から生活支援のためにという事で何度も自治体に交付金という事でお金が渡っています。
そのお金で何をするのかという事は各自治体の判断によりますが我が市では「生活支援クーポン券」が1人あたり2000円分配られています。
利用条件は1千円の買い物ごとに1枚(200円分)券を使えるというものですが、これが10月中旬から12月末までの期限になっています。
クーポン券の話を聞いて私が思ったことは「使用期間が短いし特に高齢者のみの世帯だと買い物の額が小さく使えない事があるのでは」「クーポンを使おうとして逆に無駄な買い物をしては生活支援にならないのではないか」という事でした。
この点については議会の中で指摘をさせてもらいました。結果として例えばデイサービスや配食サービスなど介護サービスを使った場合の自己負担分(1~3割)の支払いにも使えるという事が明記される事になりました。
1千円ごとにクーポンが1枚使えるという事について、たぶん多くの方にとって理解が難しくなく、また使用期間が2カ月もあると使い切れると思います。
ですが高齢者となるとその使用方法の理解が難しい方がどうしてもいますし、購入額が少なく使う機会があまりない方もいます。そうなっては生活支援にはなりません。
この事例の場合で大切なポイントの一つは高齢者ってどういう状況だろうかという事を把握している議員がいるかどうかだと思います。
介護職だと多くの高齢者と接します。特に支援や介護を必要とする方たちと接します。その方たちも市民です。その市民にとって使い勝手が良い支援だろうか、この事業は本当に困っている方たちを取りこぼしてしまうのではないか等と考える事ができる目線は介護職に勝る者はあまりいないだろうと思います。
現役世代の私たちにとっては理解するのに難しくない事でも高齢者になると難しい事って沢山あると思います。そういう方たちの現状を踏まえながら議論に参加できる事は介護職の強みだとこういう事案の時に改めて感じます。
私は高齢世代の皆さんが「長生きできることが幸せ」と心から感じる事ができる北名古屋市にしていきたいと考えています。